この香りは、最初の香りで見えた砂漠のイメージから繋がって、砂漠の夜の闇と、満点の星空へと広がっていった香りです。
香りが素敵なイメージを見せてくれました。
香楽で作った香りのデッサン
香楽について知りたい方は、こちら→香楽とは
では、香りの制作ノートをご紹介いたします。
香りの名前
星空の音色
香調
フローラルブーケ・アニマリック
香りのテーマ
自由
香りの制作について
制作No.122
2010年1月17日
香の具®使用本数 7本
※香楽を学んでいる方の自由なイメージの妨げにならないように、香の具®ナンバーは伏せ、香りを視た順番で表記しています。
1番目の香りのイメージ
中性的なイメージの香り。
小さい頃、使ったことのある黄色い塗り薬に似た匂い。
温感がある。
スパイス系で身体が温まる感じ。
砂漠にラクダがいて、おじいさんが私のために淹れてくれたスパイス入りの紅茶を飲んでいるみたいなイメージ。
もてなしは嬉しいけど、おじいさんは知らない人で、安心できる感じではない。
2番目の香りのイメージ
砂漠のイメージが素敵だったので・・・
キラキラと光る砂のイメージ。
砂漠の夜は冷たく寒くて、音もなく、月や星がキラキラと胸に迫ってくるみたい。
3番目の香りのイメージ
砂漠で誰もが恋い焦がれるような、オアシスのイメージ。
美しい木々と泉があり、そこだけ天国のよう。
あともうひとつのイメージは、
砂漠で出会った美しい人の瞳。
すべてが乾燥している中で、美しい瞳の水分だけ、オアシスの天国に繋がっているみたい。
4番目の香りのイメージ
とにかく乾燥していて、暑い空気が胸に入ってくる感じ。
”砂漠のバラ”というピンクの石のようなイメージ。
長い間砂漠の環境で育まれたもの。
5番目の香りのイメージ
夜の静けさに包まれているイメージ。
砂漠で月が出ていて、星が降ってきそう。
音が何もしなくて、宇宙の広大さを感じてしまいそうな果てしない場所と時間。
満点の星空を見ていたら、心に音楽が響いてきそうな神秘的なイメージ。
6番目の香りのイメージ
夜になると、砂漠は寒くて、一緒にいるのはパートナーのラクダだけ。
ラクダと話して、ラクダの体温を感じながら星空に包まれて眠る。
7番目の香りのイメージ
ラクダの体温は心地よいけど、ラクダの体臭はちょっときつい。
匂う・・・けど、自分以外の生き物の体臭があるのとないのでは、安心感が全然違う。
ラクダの息遣いなんかも含め、自分以外の誰かを感じて孤独を忘れられるひと時。
月と星空と真っ暗な夜の砂漠に、ラクダと2人きり。
ぽつんといるけど、寂しい感じではなく、夜空から無限の宇宙の広がりを感じたり、ラクダと心を通わせたりして心が豊かになる。
そんな時、満点の星空から自分の心にだけ響くメロディが聞こえてくるような感じ。
音楽は、こういう曲のイメージでした。
Ankomst
きれいな真っ暗な夜空に星空がちゃんと見えて、ラクダもちゃんと隣にいて、体温を感じられるイメージが出ている。
スズランの香りで見えた美しい瞳のイメージが心に残っていて、その瞳から鏡を見るように自分や世界を見るような、不思議な感じ。
結局、自分の心にあるものが、それぞれの素敵な音色を創り出すということを教えてくれる。そんな香り。
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※一番目の香りのイメージででてきた、「黄色い塗り薬」
その匂いは小学校の時に使ったことのある塗り薬に似ていて、正直あまりいい匂いとは言えませんでした(笑)
出来上がった香りもいつものように「すっごく良い匂い!」というわけでもなかったのですが、見えたイメージの美しさがとても印象的でした。
香りの良さとイメージの良さはイコールではないことを教えてもらった香りです。
もう一度トライしてみたいテーマであります。